2022年9月23日、京都カグヤライズ初のホームゲームとして行われた第3戦の会場は浦和駒場体育館。
相手はTリーグを4シーズン連覇中の日本生命レッドエルフ。日本女子卓球界のトップを走る伊藤美誠と早田ひなを揃えたレッドエルフに少しでも食らいついていきたい。

MCは森川由香さん。
ゲーム間の丁寧なアナウンスがとても聞きやすく、見事な進行ありがとうございます！

第1マッチのダブルスはウェイ ウェンション・ファン ユーウェン vs リ ジャイ・ジャン ホイ。
Tリーグファンにとってはファーストシーズン以来のジャンホイ参戦に盛り上がってしまうが、カグヤライズとしては嫌な相手。そして悪い予感は的中してしまう。

レッドエルフペアの強力なフォアドライブが次々決まり、カグヤライズペアは防戦一方に追い込まれる。カグヤライズペアも相手のドライブを必死にブロックで止めるが、止めてもまた次を打たれて苦しい展開。

第1ゲームを3-11で落とすと、第2ゲームは台上でも強フリック、力の抜けた流し打ちと攻め込まれ、2-5と離されたところでタイムアウト。しかしタイムアウト明けもジャンのフォアドライブが火を噴き、3-11となりダブルスを落とした。

ウェイ、ファンはカグヤライズにとって初めてのペアではあったが、レッドエルフの層の厚さを感じさせられる試合となった。

第2マッチのシングルスはドゥ ホイカン vs 伊藤 美誠 。
世界ランク一桁台の二人の対戦に観客の期待も高まっていたが、残念ながら伊藤が強すぎた。

互いにサービスはフォア前とバックロングを中心とするが、伊藤の攻めの厳しさが一枚上手だった。特にバックの打点の早さにドゥが苦しめられ5-11で第1ゲームを落とす。

第2ゲームも伊藤のフォアブロック、フォアドライブでのレシーブエース、パチンと弾くバックハンド、更には中陣からのラリーでも点を取られてしまう。技のデパート状態の伊藤に苦しいドゥ。どうにか6-8まで点差を詰めるも、ここで痛恨のサーブミス。次にフォア前サーブを出すのを伊藤に読まれ、バックハンドでの強烈なフリックでエースを奪われる。このまま6-11で第2ゲームを落とす。

第3ゲームはラブオールから1本先制するが、4連続失点で1-4となりタイムアウト。アドバイスする張莉梓コーチのすぐそばに松島も立ち、中国語は分からなくても、チーム一丸となってドゥを後押しする。しかし伊藤を止めるのはやはり至難の業。伊藤のレシーブが厳しくドゥは先手を取れず、先にドライブをかけても上からカウンターを叩きつけられる。最後はサービスエースを決められて4-11。0-3のストレート負けとなった。

ドゥは開幕戦ではどうにか勝利したものの、今一つ波に乗り切れないでいる。チームのエースとして早い復調が望まれる。

第3マッチのシングルスは、ウェイ ウェンション vs 早田 ひな。
直前のWTTコンテンダーアルマトイでシングルスとダブルスの2冠を達成している早田にウェイが挑む。

第1ゲームは5-1とウェイがリード。
早田の球威に負けず、得意のバックドライブとショートスイングのフォアドライブで早田を苦しめる。このままリードを保ち、10-7とゲームポイントを握るが、10-9と詰め寄られたところでタイムアウト。タイムアウト明け、早田が体勢を崩しながらもフォアハンドを決めて、10-10と追いつかれる。ここでウェイはスピードロングサーブを早田のバックに出すが、早田は回転重視のバックドライブを放ち、次をフォアドライブで決められ、まさかの4連続失点。第1ゲームを失う。

第2ゲームも7-8まで一進一退の展開となったが、最後かわされて7-11。
第3ゲームは早田がウェイの球に慣れてきたか、威力ある球を次々に決められ、最後はサービスエースで5-11のストレート負けとなった。これでチームも開幕からの3連敗が決まった。

第4マッチのシングルスは田村 美佳 vs 森 さくら。
初出場の田村は実力者の森と素晴らしいラリーを幾度も展開。観客も沸かせた。

しかしやはり地力で勝る森に要所で点を奪われ、0-3のストレート負けとなった。

残念な結果ではあったが、森と互角のラリーを展開したことで、今後に期待を持てる試合となった。

Tリーグの絶対王者に挑んだカグヤライズは、全試合ストレートで敗れるという悔し過ぎる完封負け。
しかし下を向く暇もなく、翌日の木下アビエル神奈川戦に向かう。

今は昔、日出ずる国にシロートアカデミーの翁といふ者ありけり。スウェーデンのワルドナーやパーソンといふ卓球のスーパースターに憧れけり。憧れが憧れのまま終わりけり。いとあはれ。京都の池袋社長にいざなわれ、球を打たずにキーボードを打ち始めけり。白星となるや、黒星となるや、カグヤライズの星取物語、始まり始まり。