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【マレッツコラム】8/31(土) vs.九州アスティーダ

試合

「超」から「頂」への一歩

8/31(土) 日本ペイントマレッツ 4-0 九州アスティーダ
【第1マッチ(ダブルス)】芝田 沙季・大藤 沙月 2-1 栗山 優菜・山室 早矢(11-3/10-11/11-9)
【第2マッチ(シングルス)】橋本 帆乃香3-0 野村 萌(11-9/11-3/11-8)
【第3マッチ(シングルス)】佐藤 瞳 3-0 田口 瑛美子(11-6/11-7/11-6)
【第4マッチ(シングルス)】大藤 沙月 3-0 栗山 優菜(11-4/11-6/11-4)

敵地に乗り込んで臨んだ24-25シーズンの初陣。暴風雨のさなか、開催地への移動を余儀なくされた。状況が一刻一刻変化し、命の危険すら感じる瞬間もあった中、無事にこの日を迎えられたことにまずは安堵していた。
戦いの前、指揮官は前向きにこう話していた。「(試合当日に会場へ移動することになっていたら)もっと大変だったかもしれないと思うと、前日に練習できてよかったと思っています。それに皆海外で試合をやってきているので、時差ボケなど個々にコンディションは違うと思いますけど、5か月間Tリーグがないという空白はなく、試合勘はあると思っています」晴れやかな表情を見ると、大嶋監督も3シーズン目を迎え、開幕戦を迎える心得のようなものを掴んでいるように感じた。開幕戦という緊張感はあったものの相手に対して驕ることなく、油断することなく、最善の準備をする。昨シーズン開幕戦の辛勝が頭をよぎったが、そんな心配は選手たちを見ていると吹き飛んでいった。

「ほっとしました!」大嶋監督の言葉だったが、全メンバー、そしてスタッフの気持ちも代弁しているように思った。「1番心配だったのがダブルスでしたが、なんとか長年ペアを組んでいる2人が乗り切ってくれました。元々はカットマンのダブルスでいこうと思っていたんですけど、メンバーを見て、変速ダブルでくる可能性があり、かつTリーグ独自の2ゲーム先取というルールということもあり急遽変更しました。今日しか練習していなかったですが、勝ち切れて安定感が昨シーズンより一回り大きくなった気がしました」と指揮官。大藤選手はダブルスについてこう話してくれた。「(芝田選手と)7-8か月ぶりくらいに組んで、2人とも卓球も変わっているということもあって、しかもバレるのを避けるためにオーダー発表されてからしか練習できなかったので、お互いタイミングを合わせるのが難しかった部分があったんじゃないかなと思っています。特に芝田選手は自分に合わせてくれるので…。それでも勝ててよかったです!」Tリーグでは特にダブルスで良くも悪くも番狂わせが起こることが多いように思う。ここを取れるか、やはり今シーズンも鍵になってきそうな予感をさせる。
キャプテン、佐藤選手にも今日の試合について尋ねてみた。「まずは4-0で試合に出場した選手みんなが勝ち星をあげられたことはとても良かったなと思っています!!そういった意味でもよいスタートがきれましたね。開幕戦ということ、落とせない試合ということもあってめっちゃ緊張しました!笑 今の自分にははっきりと課題があるので、相手がどうかというのは関係なく、チャレンジしよう!という気持ちが強かったですね」と安堵と笑顔が混じる表情だった。そしてWTT(World Table Tennis/国際大会名称)直後の試合ということもあり、その両立についても聞いてみた。「(WTT)とは卓球台もボールもマットも何もかも違うので、やりにくさはありました。環境もありますが、今回は海外遠征から帰国してすぐだったので、みんな時差調整が大変そうでした。今シーズンはそういうことも多くなるので、それぞれが自己管理しながら、そして皆で協力し合いながら、どの試合でも言い訳せずにベストを尽くしていきたいです!」とキャプテンは力強く話してくれた。

マレッツは、台風一過の澄み切った空と同じく、プレッシャーのかかる開幕戦をストレート勝利という最高の晴れやかな結果で終えた。きっと個々に課題はあるのだろう。それでも「頂」という高みに向かっていく大きな一歩を踏み出せたことには変わりない。ここから約9か月、紡がれる新たな物語を、わたしたちと喜怒哀楽をともにしながら、読み進めていただきたい。

Text by Naoco.M / Photo by T.LEAGUE/AFLO SPORT

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