TEAM

【試合結果】2/11(土祝) vs.木下アビエル神奈川

試合

新たなる日常へ

2/11(土祝)日本ペイントマレッツ 0-4 木下アビエル神奈川

【第1マッチ】芝田 沙季・大藤 沙月 0-2 木原 美悠・張本 美和(8-11/6-11)

【第2マッチ】大藤 沙月 1-3 平野 美宇(11-7/6-11/8-11/7-11)

【第3マッチ】横井 咲桜 0-3 張本 美和(2-11/10-11/5-11)

【第4マッチ】岡田 琴菜 1-3 石川 佳純(4-11/11-10/7-11/4-11)

思わず熱いものが込み上げた。今は第3マッチの未だ途中。なのに――。いや、試合中だからこそだった。アウェイの地で今シーズン1度も勝つことができない木下アビエル神奈川との1戦。今日もマレッツは窮地に立たされた。そんな時に・・・。「マレッツ頑張れ!」「横井選手1本!!」「もう1本とろう!」マレッツを応援する声が、ホームかのごとく会場に響き渡る。1人だけの声ではない。それぞれの座席から聞こえる声に心が震える。会場にいるマレッツファンが一番諦めていないじゃないか。そんな想いとともに無観客だった静けさやこれまでの道のりが走馬灯のように頭の中を駆け巡った。そして何よりアウェイと思わせないマレッツを後押しする声の多さたるや。やっとここまで来たか――。新たなる日常の始まりを思わせた。
試合前「横井選手がシンデレラガールになるのか、それとも試練になるのか」そんなことを大嶋監督は話していたが・・・。試合は完敗だった。開口一番「相手が強かったです」と大嶋監督。「今日のオーダーは、カット打ちに強い選手が相手に揃っていることもあって、カットマンを出場させてもいい試合にはなるだろうけど勝つのは厳しいと考えたんです。攻撃マンの方が勝てる可能性があると判断しこのオーダーになりました。結果は完敗でしたけど――」大きな間があいた。「ダブルスが一方的になったのは想定外でした。いれなければいけないボールを逃してしまったのが大きかったですね。あとは第2マッチの大藤選手の3ゲーム目や第3マッチの横井選手の2ゲーム目など、勝たなければいけないところでとれなかった。悔しいですけどこれが実力通りなんじゃないかなと思います。全体的にもう少しプレッシャーを相手にかけられるようにならないといけないですよね・・・」と肩を落とした。シンデレラガールになれなかった横井選手。筆者から見ても動きがとても硬く、横井選手らしいプレーではなかったと感じていた。試合後に聞いてみた。「強いなあ…」張本選手を讃える一言は意外だった。「いやあ…、めっちゃ緊張しちゃったんですよ。この前の(2月5日)日生戦と同じ状況だったんですけど、相手が年下だったから余計に自分が勝たなきゃってなっちゃって。試合前に戦術を考えていたんですけど、先の先まで張本選手に読まれている感じがして、自分がやりたいって思っていたことができなかったです。2ゲーム目の10-10も迷いながらプレーしちゃったんで、取らないといけないところ取れなかったですよね。悔しいです。自分のメンタルの弱さを痛感しました」と、複雑な感情はみせず、けろりとした表情で反省点を淡々と話してくれた。そんな横井選手の姿に可能性を感じさせる。
最後に大嶋監督はこんな言葉で締めてくれた。「いつもいつも好調な選手はいないと思うんです。でも戦いは続く。一番苦しいのはマレッツかもしれないですけど、プレーオフ出場できるように残りホーム2試合チーム一丸となって全力で勝ちにいきます」指揮官の力強い眼差しが印象的だった。
泣いても笑ってもマレッツは残り2試合。ある意味“新たなる日常”となるこの2週間を今まで経験したことのないプレーオフ進出へのプレッシャーとともに選手たちは過ごすことになる。でも、プレーオフ進出に向けて、わたしたちには大きなアドバンテージがある。そう。2試合がホームゲームということだ。アウェイであれだけだったんだ。ホームはどんなことになるのだろうか。想像するだけでワクワクする高揚感が止まらない。応援という目に見えない力を受け、躍動する選手たちが既に目に浮かぶ。大丈夫だ。“ホーム”が必ずマレッツに味方する。
(Text by Naoco.M・Photo by /T.LEAGUE/AFLO SPORT)

TEAM PARTNER

TEAM SPONSORS
日本ペイントグループ
MEDIA PARTNERS
media partner