12/24(土) 日本ペイントマレッツ 3 - 1 九州アスティーダ
【第1マッチ】佐藤 瞳選手・橋本 帆乃香選手 2-0 出澤 杏佳選手・枝廣 愛選手(11-6/11-3)
【第2マッチ】芝田 沙季選手 3-0 野村 萌選手(11-3/11-8/11-7)
【第3マッチ】橋本 帆乃香 選手 0-3 加藤 美優選手(7-11/6-11/6-11)
【第4マッチ】大藤 沙月選手 3-0 牛嶋 星羅選手(11-9/11-9/11-10)
新潟の朝を想い出す眩しい光だった。氷の中にいるような冷たい空気が漂う中、太陽の光がキラキラと輝き、戦いの館への道中を照らし出す。あの日と同じように、いや、あの日を超える一日になると確信させるかのように――
昨日、特別な1日を迎えた佐藤選手にようやく光が差し込んだ。長く暗いトンネルは苦しく長い道のりだった。まだ全開の瞳スマイルとはいかないものの、その表情は何とも言えない安堵感に包まれていることを物語る。「チームが勝っていても自分自身の連敗が続いていて、迷惑をかけっぱなしだったので、今日は嬉しいというよりは、勝ててほっとしたという気持ちが1番にありました」と佐藤選手。自分が勝っていればストレート勝利だったのに、自分が勝っていればチームは勝てたのに、そんな悔しい想いを何度もしてきたのだろう。「それに前日は誕生日で皆にお祝いしてもらったり、チームの皆に勝たせてもらったりしたので、今日は自分も勝ってチームも勝ちたいという気持ちが特に強かったです!」といつも以上に佐藤選手の言葉が力強く感じられた。佐藤選手がようやく手にできたダブルスの勝利は、マレッツに勢いをもたらした。
「今日はガチンコ勝負になると思います」オーダー交換直後に大嶋監督は言った。そんな“ガチンコ”勝負に決着をつけたのは大藤選手だった。全ゲームとも相手にリードを許す展開だったにも関わらず、大藤選手が粘り強く対峙した。「最後の場面は、自分の中で迷いがなかったので、思い切ってプレーできました。粘り強くいく時と決めにいく時で、しっかりと分けられていたことが勝因だったかなと思っています」と大藤選手。大仕事をやってのけた高校生のマレッツ戦士は、ここでも冷静に振り返った。担当の吉田コーチにも試合について聞いてみた。「今日は競った場面でも冷静に判断できたことが大きいですね。冷静な判断ができるか否かは、その試合の流れや精神状態によって左右されるものだと思います。今日は色々な要素が大藤選手のプラスに働いたと感じました。もちろん、ホームアドバンテージである応援の後押しも大きかったと思います!」と笑みを浮かべて話してくれた。期待を背負う未来のエース候補は、その重圧に苦しむ場面も悔しい想いをする場面もあるだろう。しかし着実に高みへ向かって昇っている。マレッツが頂上へ立つには誰一人として欠かせないのだ。
大嶋監督のインタビューでの言葉が筆者の中に残っている。「クリスマスイヴのお出かけ先に、マレッツを選んでくれてありがとうございました!」選んでくれた皆さんには、マレッツなりのクリスマスのおもてなしは届いたのだろうか――きっと届いたと、あの日を超える一日になったと、そう信じたい。
(Text by Naoco.M /Photo by Yusuke Nakanishi)
【次戦】12/25(日)17:00~ vs.京都カグヤライズ @向日市民体育館
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