12/23(金) 日本ペイントマレッツ 3-1 京都カグヤライズ
【第1マッチ】佐藤 瞳選手・橋本 帆乃香選手 1-2 ドゥ ホイカン選手・シャン シャオナ選手(11-4/10-11/9-11)
【第2マッチ】芝田 沙季選手 3-0 成本 綾海選手(11-9/11-2/11-5)
【第3マッチ】大藤 沙月選手 3-0 ユエン シュエジアオ選手(11-6/11-10/11-10)
【第4マッチ】橋本 帆乃香 選手 3-1 シャン シャオナ選手(10-11/11-3/11-9/11-6)
ふと窓の外を見ると大阪の夜空に雪が舞っている。特別な夜になることを予感させる、そんな瞬間だった―― ヒロインインタビューを受けたのは大藤選手。「佐藤選手のお誕生日だったので、どうしても勝利でお祝いしたかったです」と口にした。チームメイトの“特別な日”に勝利はマストだとスタッフ含め誰もが強く思い、戦いの夜を迎えたのだ。
「誕生日に勝って自分自身の悪い流れを変えたかったのですが・・・」と佐藤選手。あと1本で勝利というところで、卓球の神様は試練というプレゼントを与えた。しかしながら、前回までの敗戦時とは明らかに違う表情で、何か手応えを掴んでいるように筆者の目には映った。全開の瞳スマイルが見られる日もそう遠くない――信じてやまない夜になった。
大嶋監督が試合前に語っていたキーマッチは、第1マッチと第2マッチだった。相手は両マッチをとりチームに勝利を呼び込む流れを作っていたからだ。キーである第1マッチを落としたマレッツには暗く重い空気が充満していた。そんな空気を吹き飛ばし、一気に勝利の街道へ導いたのは、やはりキャプテンだった。1ゲーム目、1-5と相手にリードされ名古屋での敗戦が脳裏によぎる。しかし、それを繰り返さない強さを持っているのが今の芝田選手だ。「(芝田選手は)底力がついてきたと思います。あの雰囲気を吹き飛ばせるのは本当に凄いです」と大嶋監督は脱帽した。芝田選手からは喜びの声が聞けるかと予想していたが、返ってきた言葉は意外にも冷静だった。「流れの怖さを改めて感じる試合でした。色んな要素がある中で運も味方してくれて…。反省点は沢山ありますが勝ててよかったです。豊田でのあの負けがあったからこそ今の自分があると心底思えます。今日も1セット目リードされましたけど、反省を活かして落ち着いてできたのは収穫です。毎試合色んな状況で試合ができるのは本当にありがたいことで、緊張することもありますがそれも含めて凄く楽しめています。毎試合を自分の糧にして、これからも勝ってチームに貢献できるように頑張ります!」と言葉を並べる中に安堵した表情も印象的だった。そして最後にこんなことも話してくれた。「困った時に頼りになる芝田になることがこれからの成長に繋がると思うので、そうなれたらなあと思っています」と芝田選手。様々な重圧を背負う場面も多々あるが、それすらもチームの為になるならばと熱い想いを秘めたキャプテン。そんなキャプテンが相手に傾きかけた勝利の天秤を水平に戻し、その勢い乗った大藤選手・橋本選手が勝利の重りを積み重ねて掴んだ“チームマレッツ”の勝利。佐藤選手の“特別な日”に花を添えた。(Text by Naoco.M Photo by Yusuke Nakanishi)
【次戦】12/24(土)14:00~ vs.九州アスティーダ @池田市五月山体育館
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