2023年8月6日、京都カグヤライズの2シーズン目がついに始まりました。今シーズンはTリーグに男子のチームが2チーム新規参戦することをはじめ、各チームの選手の移籍や新加入する選手の情報などが飛び交い、開幕前から盛り上がりを見せていました。
初戦の相手は、昨シーズン激闘を交えたトップおとめピンポンズ名古屋。両チーム選手補強をし、いっそう熱い戦いが繰り広げられます。
今試合では、新規加入した2名の選手がベンチ入りしました!2019年度インターハイチャンピオンの出雲 美空選手(遊学館高校出身)と、昨年度のインターハイベスト8の牧野 里菜選手(遊学館高校在学中)です。新たな戦力も加わり、心機一転しての新シーズン参戦です!
出雲選手は左シェーク異質攻撃型、牧野選手は右シェークドライブ型です。南波選手は右シェーク異質攻撃型、マー選手は左シェークドライブ型です。
さっそくカグヤライズに新加入のペアが登場です!出雲選手・牧野選手の遊学館ペア、対するトップ名古屋ペアは昨シーズンのチームメイトのマー選手が起用されました。
南波選手の速攻とマー選手のクセ球を上手くさばけるかが、勝敗を分けそうです。
【第1ゲーム トップ名古屋ペアの猛攻】
トップ名古屋ペアはすでに今シーズン2試合しているということもあり、序盤から積極的に攻撃を仕掛けてきます。一方のカグヤライズペアは少し緊張している様子。カグヤライズペアの厳しいコースを突いた攻撃が見られますが、トップ名古屋ペアのサービスレシーブからのラリー戦に持っていく展開で点差が開き、4-11で第1ゲームを落としてしまいます。
【第2ゲーム タイムアウトで流れを変えられるか!】
第1ゲームと同じくラリー戦が繰り広げられます。どうにか挽回したいものの、カグヤライズペアはなかなか得点できません。0-3とリードされている場面でタイムアウトを取り、流れを切ります。
タイムアウト明け、カグヤライズペアが打点の速い球で攻めていきます。そこから点を取る流れをつくりたいところですが、惜しくもミスが続いてしまい、また点差が開いてしまいます。最後は浮いたレシーブを相手に狙われ、6-11で第2ゲームを落とします。ゲームカウント0-2で敗戦となりました。
出雲選手・牧野選手にとってはカグヤライズの選手として初めての試合で、少し緊張のある様子でしたが、果敢に戦う姿を見せてくれました。これから練習を積み重ね、きっとすぐに打点の速い攻撃で勝利をもたらしてくれるでしょう!
ダブルスに続いて、出雲選手がシングルスにも出場します。出雲選手は左シェーク異質攻撃型、小塩選手は右シェークカット型です。バックに変化形表を貼っている出雲選手は、カットの回転を消してナックルボールを返すことができます。そこからどう自身の攻撃に繋げていくのか、楽しみな一戦です。
【第1ゲーム 安定感のあるレシーブで、慎重に進めたい】
序盤から、小塩選手がサービスエースとスマッシュで得点を重ねます。出雲選手は小塩選手のカットをツッツキ主体でレシーブし、様子を見ているようです。出雲選手は慎重に進めたいラリー、その中で少しでもツッツキが甘くなると、小塩選手がスマッシュで得点し苦しい展開に。出雲選手は追いきれず、第1ゲームは7-11で落とします。
【第2ゲーム ガマン比べのような展開に】
第2ゲームでは、出雲選手が小塩選手の横回転を入れたカットに対応していきます。第1ゲームより返球率が上がり、巧く対応しているのが見て取れます。中盤あたりから接戦となり、ガマン比べのような展開が見られます。どちらが粘りきるか......と緊張が漂う中、出雲選手が競り勝ちます!11-8で第2ゲームを取り返します。
【第3ゲーム 小塩選手のカットの回転量が増す】
第2ゲームの勢いのまま第3ゲームも取りたい出雲選手を、小塩選手が阻みます。小塩選手のカットの回転量が増したのか、出雲選手が球をネットにかける場面が多くなり点差が大きく開きます。ここは落ち着いて対処したいところですが、小塩選手の放つ横回転を混ぜたカットが出雲選手の手元で伸び、出雲選手の判断を鈍らせます。流れを掴めないまま試合が進行し、2-11で第3ゲームを落とします。
【第4ゲーム それでもラリーに食らいつく!】
ここでも、出雲選手は小塩選手の回転量の多いカットに苦しめられます。安定感のあるツッツキで応じる出雲選手に、小塩選手のサイドスピンがかかったカットが深く入ります。そこで出雲選手はドライブをかけて対応しますが、オーバーミスし、4点の差を許します。出雲選手は負けじとバックプッシュやスマッシュで得点するも、最後はドライブがネットにかかり、7-11でマッチポイントを譲りました。その結果、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
出雲選手は過去(2019-2020シーズン)でTリーグに参戦しており、3年ぶりの出場でした。残念ながら、ダブルス・シングルスともに、出雲選手のTリーグ復帰戦は白星とはなりませんでしたが、複雑な回転が手強い小塩選手から1ゲーム取るという執念を見せてくれました。
成本選手は左シェーク異質攻撃型、ユエン選手は右シェーク攻撃型です。
元チームメイト同士の対戦となりました。昨シーズン一緒にプレーし、練習した仲です。お互いに手の内を知り尽くしているとも言えるこの対戦、どのようなプレーが繰り広げられるのか注目です。
【第1ゲーム 激しいラリーの応酬】
ユエン選手が初手からロングサービスで攻めてきます。しかし、成本選手はこれを読み、回り込んでレシーブします。このように、元チームメイト同士だからこそ読める展開があります。試合が進行し、激しいやり取りが続く中、成本選手は前陣でユエン選手の攻撃でさばき、決める隙を与えません。成本選手は後ろに下がらず前でプレーし続け、ついに11-5で第1ゲームを先取します。
【第2ゲーム 成本選手の特長が光る】
成本選手は、サービスからの展開とサービスレシーブからの展開で優位に立ち、6点リードします。多彩なサービス、微妙な回転量の差が生む変化、身体能力を活かしたミドルの攻撃処理など、成本選手の特長が光る場面が多くあり、得点につながりました。第1ゲームに引き続き、第2ゲームも11-6で連取します。
【第3ゲーム ユエン選手の両ハンドが入りだす】
この勢いのまま第3ゲームを取りたいところでしたが、ユエン選手がギアを一段階上げてきます。ユエン選手の特長ともいえる両ハンドドライブが入りだし、成本選手は若干押され気味に。それでも、成本選手は果敢に前陣でのピッチの速い攻撃を続けます。しかしユエン選手に対応され、押される形で第3ゲームを6-11で落とします。
【第4ゲーム 激しいラリーの中、最後まで競る】
第4ゲームでも前陣での激しい打ち合いが展開されます。中盤あたり、ユエン選手に4-8でリードされるも、成本選手は厳しいコース取りとサービスエースでじわじわ追いついていきます。スコアは9-9、ここの2本を取って勝利を手に入れたいところですが、ユエン選手の巻き込みサービスエースで2本取られ、9-11で第4ゲームを落とします。勝負の行方はファイナルゲームに託されることとなりました。
【第4ゲーム デュースまでもつれ込む大接戦!】
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。この場面でも、前ゲームまでと同じく前陣での激しい打ち合いが見られ、ほぼ互角の状態で試合が進みます。先にユエン選手にマッチポイントを握られますが、成本選手はバックの変化形表を使って、ユエン選手のバック側を攻めて10-10に追いつきます。デュースからの2本は、ユエン選手が打点の速いバックハンドとサービスレシーブで得点し、10-12でファイナルゲームを制します。成本選手は、ゲームカウント2-3で惜しくも敗戦となりました。
元チームメイト同士の対決はユエン選手に軍配が上がりました。どちらも勝負どころで強さを発揮し、とても見ごたえのある一戦となりました。高レベルの試合に会場の熱も一段と上がったように感じました。
【第5ゲーム デュースまでもつれ込む大接戦!】
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。この場面でも、前ゲームまでと同じく前陣での激しい打ち合いが見られ、ほぼ互角の状態で試合が進みます。先にユエン選手にマッチポイントを握られますが、成本選手はバックの変化形表を使って、ユエン選手のバック側を攻めて10-10に追いつきます。デュースからの2本は、ユエン選手が打点の速いバックハンドとサービスレシーブで得点し、10-12でファイナルゲームを制します。成本選手は、ゲームカウント2-3で惜しくも敗戦となりました。
元チームメイト同士の対決はユエン選手に軍配が上がりました。どちらも勝負どころで強さを発揮し、とても見ごたえのある一戦となりました。高レベルの試合に会場の熱も一段と上がったように感じました。
田村選手は右シェークドライブ型、安藤選手は右シェーク異質攻撃型です。
田村選手は、6月に開催されたノジマカップ(Tリーグの個人戦)で、木下アビエル神奈川の長﨑選手を相手に大金星を挙げました。今回も格上との戦いです!観ているこちらもより気合いが入ります。
【第1ゲーム スピード勝負に挑む!】
田村選手は、序盤からバック対バックのラリーに持っていきます。速い卓球が得意な安藤選手を相手に、それを上回るスピードでガンガン攻めていきます。ただ攻めるのではなく、ミドルからフォアなど徹底したコース取りが見られます。よい流れを引き寄せる田村選手に安藤選手も黙ってはいません。安藤選手に展開を読まれ、点差が開いていきます。田村選手は抗戦するも、第1ゲームを5-11で落とします。
【第2ゲーム 攻撃の手をゆるめない田村選手】
第1ゲームに続き、田村選手が対バックラリーに持っていきます。そこから厳しいコースを突いた攻撃で得点し、中盤まではお互いに点を取りあう展開が続きます。先行する安藤選手に追いつきたいところで、田村選手がサービスレシーブをミスしてしまい、2点の差が開きます。田村選手は、その後もサービスレシーブに苦戦し、点差を縮めることができません。第2ゲームを7-11で落とします。
【第3ゲーム 追い詰められても果敢に攻める!】
第3ゲームは、田村選手にとっては後がない状態です。それでも序盤からストレート攻撃や思いきりのいい3球目攻撃を繰り出し、得点!5-1と4点の差をつけてリードします。一気にいけるかと思ったものの、そこからは安藤選手のサービスとバックの変化形表に苦戦し、点差を一気に詰められてしまいます。
対バックのラリーで互角の勝負を見せるも、田村選手がサービスを安藤選手のバック側に集めすぎてしまい、安藤選手にレシーブエースを取られる展開になります。9-9とスコアが並び、どちらに勝負が転ぶかと張りつめる空気の中、田村選手がミドルのコースを2回狙うも安藤選手に読まれ、9-11で第4ゲームを落とします。結果、ゲームカウント0-3で敗戦となりました。
0-3という悔しい敗戦になりましたが、田村選手のコース取りや戦術に、昨シーズンからの進化を感じられた一戦でした。昨年の今頃より球のスピードも上がっており、まだまだ強くなる未来が見えました。
新体制の京都カグヤライズで迎えた初陣は、無限の可能性とフレッシュな空気に満ちていました。悔しくも勝利で飾ることは叶いませんでしたが、まだ今シーズンは始まったばかり。新加入した選手たちも緊張の面持ちで、まだまだ本来の調子が出せていない様子でした。今後、それぞれの持ち味を活かしたプレーを観られるのが楽しみです。新生カグヤライズとして、一戦一戦を大切にし、昨シーズンよりも多くの勝利を飾っていきたいと思います。2023-2024シーズンもよろしくお願いいたします!
京都カグヤライズインターン生。
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。
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