長い長いトンネルを抜けた先に待っていたのは2つの白星だった京都カグヤライズ。今日は3連勝と行きたいところだが、相手は日本人トップ選手が揃う強敵日本ペイントマレッツ。前回の対戦は9月17日で、0-4の完封負けを喫している。今回はユエンを加えた布陣でマレッツに挑む。3連勝中のダブルスでまずは出鼻をくじきたい。
第1ゲーム、ラブオールからいきなりのロングラリー。カグヤライズはミドルに球を集め、丁寧な攻撃で繋ぐ。途中の佐藤の攻撃を2回ともシャンが落ち着いて止めて、先制点を奪う。マレッツはカグヤライズの緩い攻撃でペースを握られまいと早い段階から仕掛けてくる。4オールからドゥがナックルカットに対し2連続ミスすると、このまま連続得点を奪われ、4-11で第1ゲームを落とす。ドゥにややミスが目立つか。
第2ゲームもドゥが佐藤の回転差に翻弄されミスが出るが、さすがベテランペア。少しずつ調整していくと、8-7と逆転。しかしマレッツも佐藤と橋本の連続ドライブで8オールとされ、次の橋本の切れたバックサーブをシャンが落とす。8-9となりカグヤライズがタイムアウト。タイムアウト明けの大事なポイントは、またしてもマレッツペアの連続攻撃を食らい8-10。1点返して、9-10でドゥが勇気ある3球目回り込みドライブをストレートに決めて、10オール。一本勝負の場面はロングラリーになり、最後シャンがフォアサイドにスマッシュを抜き去りカグヤライズの3連続ポイントで11-10で第2ゲームを取る。
ファイナルゲームはラッキーなネットインとエッジでの得点もあり9オールまでもつれると、シャンのミドルへのドライブに対し橋本がのバックカットがネットを越えず10-9。最後はカグヤライズの強打を何本も跳ね返されるも、高く浮いた球をシャンがフォアに打ち抜いて11-9。シャンが左手を、ドゥが両腕を上げ、勝利の抱擁。これでダブルス4連勝、ドゥ、シャンのペアでは3連勝となった。
芝田は12月4日のレッドエルフ戦で伊藤美誠に勝っており、波に乗っている。
第1ゲーム、成本は5-1と幸先の良いスタートを切るも、芝田は徐々に成本の球に合ってきたか、積極的な攻撃が増え、7連続ポイントを食らい5-8とされる。苦しい成本は9-10まで追いつくも、最後は芝田のレシーブが運悪くネットインで9-11と第1ゲームを落とす。
第2ゲーム、成本が攻めてもコースを読まれ芝田のカウンターを食らう。ワンサイドゲームとなり、2-11で取られる。
第3ゲームも流れが変わらず、成本の変化のあるバックハンドもサーブも効かず、0-7まで離される。成本も意地を見せ5-8まで追いつくが、マレッツがタイムアウト。ここから芝田がしっかり立て直し3連続ポイントを取り5-11でストレート負けとなった。
世界ランク上位の選手とも互角に渡り合ってきた成本だが、芝田は相性が悪いか、厳しい試合となってしまった。
第1ゲーム、大藤の巻き込みサーブに手を焼くユエン。なんと0-8まで行かれる。大藤は攻撃の手を緩めず、そのまま6-11で第1ゲームを奪われる。
第2ゲーム、大藤がミドルへの3球目攻撃をカウンターで打ち抜くと、ユエンはバックサーブに切り替えるも、やはり大藤の速攻が止まらない。1-7まで離される。1ゲームと同じような展開かと思われたが、ユエンが粘りを見せ10オールに追いつく。ここでユエンは大藤のミドル前にサーブを出したが、これを大藤がフォアサイドへのチキータでノータッチ。これは見事としか言いようがない。せっかく追いついたユエンだったが第2ゲームも落とす。
第3マッチ、ユエンは大藤のフォアに切ったツッツキを送るが、強打されブロックミス。珍しくユエンがイライラしているようにも見えたが、すぐに冷静さを取り戻す。大藤の巻き込みサーブにも慣れてきて、ラリー戦で点を重ねる。6-3でリードしたが、6オールに追いつかれると、カグヤライズがタイムアウト。タイムアウト明け、大藤の攻めをユエンが何度もブロックするが、大藤がフォアで動き切って得点する。7オールではユエンがフォア側から巻き込みサーブでサービスエース。しかし次は大藤がラリーに持ち込み得点。大藤のラリーでの得点が増えてくる。8オールからは大藤に連続サービスエースを奪われる。ユエンもどうにか10オールに追いつくが、最後大藤の巻き込みが長くなることを予想して回り込んでレシーブに行くも、サーブはミドルに短く、これを切ってフォアにツッツキ。大藤は迷わずフォアドライブを振り抜き、ユエンはブロックで止められず、10-11で敗戦となった。
カグヤライズは苦しい2試合連続ストレート負けとなった。
第1ゲーム、シャンはダブルスと違い、橋本のカットにネットミスを繰り返す。カウンター攻撃ももらい3-7とされるも、ここからがベテランの本領発揮。あっという間にアジャストして5連続ポイントで8-7と逆転。ここから一進一退の展開で10オールとなり、シャンは投げ上げサーブから橋本のバックに攻撃を大事に繋ぎ、17球目にして遂に強打!! 橋本はしっかりカットで返すが、19球目を打つモーションから一転絶妙なストップ!! 橋本のスタートが遅れ、見事ストップを台上で2バウンドさせた。凄いぜシャン!!
第2ゲーム、シャンは疲れも出たか、橋本の攻撃も冴え、サービスエースも取られ、3-11で落とす。
第3ゲーム、シャンはドライブを強めに打ち、ツッツキと混ぜながら前後左右に橋本を揺さぶる。一気に5-0。しかしここから橋本の3球目攻撃、サービスエース、ストップに対するバックスマッシュが次々と決まり、5-4まで追いつかれ、カグヤライズがタイムアウト。タイムアウト明け、シャンがミドル、フォアへと連続強打を決め6-4。しかし、橋本の勢いを止められず、サービスエースも取られ6-7と逆転される。シャンもサービスエースを奪うなど9オールまで追いつく。ここで橋本はバックへのロングサーブを連続で出す。一本目はシャンのレシーブに橋本の回り込みが遅れたに見えたが、瞬時にバックに切り替え攻撃され、ナックルボールに対してシャンのショートがネットミス。次も同じ形から橋本がフォアサイドにバックハンドを打ちノータッチを奪われ、第3ゲームを9-11で取られる。序盤リードしていただけに痛い展開だ。
第4ゲーム、橋本はカットでも攻撃でもミスがなくなり、完全にペースを奪われる。2-8でシャンは低いトスのサーブを見せ、4-8まで詰めるも、最後は6-10でシャンのドライブがオーバーして、1-3で敗れ、チームも3連勝とはならなかった。
シャンはカット打ちで腕が痛くなったか、試合後にウェイと試合について話し合いながら自分で腕をマッサージしていた。
つい先日までは勝つことさえ信じられなかったカグヤライズだったが、連勝してしまうと欲が出てくるもの。しかし、マレッツの壁は厚かった。
次戦は12月25日のダブルヘッダー。木下アビエル神奈川、マレッツと対戦だ。そして京都カグヤライズ、遂に本拠地京都に見参!! 地元ファンに勝利をプレゼントできるか!? 頑張れ、カグヤライズ!!
今は昔、日出ずる国にシロートアカデミーの翁といふ者ありけり。スウェーデンのワルドナーやパーソンといふ卓球のスーパースターに憧れけり。憧れが憧れのまま終わりけり。いとあはれ。京都の池袋社長にいざなわれ、球を打たずにキーボードを打ち始めけり。白星となるや、黒星となるや、カグヤライズの星取物語、始まり始まり。
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