2022年9月24日、ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズにとっての第4戦の相手は、木下アビエル神奈川。
今月末に開催される 2022 世界卓球選手権成都大会の代表 長﨑 美柚・木原 美悠に加え、東京オリンピックの代表 石川 佳純、平野 美宇を抱えるスター軍団である。
会場は、Tリーグファンにはおなじみのアリーナ立川立飛。
京都カグヤライズとしては初めての立飛での試合となった。試合前に大雨が降ったこの日、熱心な観客のほぼ全てがアビエルサポーターで、圧倒的なアウェイの中、カグヤライズは戦った。
第1マッチのダブルスはウェイ ウェンション・ファン ユーウェン vs 長﨑 美柚・張本 美和。
カグヤライズは前日の vs 日本生命レッドエルフ戦のダブルスと同じペアで勝負。
第1ゲーム、アビエルペアは二人とも攻撃力が高く、カグヤライズペアは相手の連続ドライブに飲まれそうになりながらも、相手がミスするまでブロックで粘る。特に動きの良かったファンは前陣でカウンター気味のブロックを連発し、相手にプレッシャーを与えた。派手さはないが、着実に点を重ね、見事に1ゲーム目を11-8で先取。前夜のレッドエルフ戦は1ゲームも取れなかったので、幸先の良い出だしだ。
しかし第2ゲーム、ギアを上げてきたアビエルペアの連打に押され始める。5連続失点で1-5となるが、それでもファンがよく動き6-6に追いつく。8-8となったところでアビエルがタイムアウト。流れはカグヤライズにあったが、最後長崎のフォアドライブがネットをかすめ、運悪く9-11で第2ゲームを落とす。
6-6から始まる第3ゲーム、7-7で長崎の強烈なチキータで連続レシーブエースを奪われる。7-9となり、カグヤライズはたまらずタイムアウト。タイムアウト明け、長崎のサーブが台から出たのをウェイが見逃さず、レシーブドライブでエース。次をファンのブロックがラッキーなエッジで9-9に追いついた。しかしここで張本がスーパープレー連発する。最後は兄譲りのハリパンチか、スマッシュを打たれ9-11で敗れた。
あと一歩のところで勝利を逃し、悔しい結果となったが、短期間でウェイ、ファンのペアリングが良くなっており、また次戦に期待したい。
第2マッチのシングルスはドゥ ホイカン vs 木原 美悠。
ドゥは前日のレッドエルフ伊藤美誠と同じバック表の木原が相手となり、この日一番の高レベルな試合を展開した。
第1ゲーム、ラリーに強いドゥは回転量の多いバックドライブで中陣から落ち着いて繋ぎ、木原の速さに対抗、しばしば木原のオーバーミスを誘った。しかし木原の巻き込みサーブに手こずり10-7から10-10に追いつかれる。ここで木原のサーブをドゥが切ったツッツキでレシーブ。相手に持ち上げさせた球をバックドライブで繋ぎ、木原がミス。徹底した作戦でダブルスと同様、カグヤライズが第1ゲームを奪う。
第2ゲーム、木原が積極的に回り込んで局面の打開を図る。ドゥのフォア前サーブもバックでレシーブするなど変化をつけてくる。ドゥは動じず、ついていくが、4-5の場面でサーブミス。次の木原のサーブから2本取られ一気に4-8に。しかしあくまでドゥは冷静。8-9まで追い上げるとアビエルが2ゲーム目にしてタイムアウト。タイムアウト明け、ドゥのフォア前へのYGサーブが浮いたのをバックで強く打てれてレシーブエースを奪われる。8-10となり、木原の伸びる巻き込みサーブにドゥが対応できずサービスエースを食らい、8-11で第2ゲームを奪われる。
第3ゲーム、ドゥがドライブを散らし、チキータも決まり5-1とリード。しかしドゥのサーブ時に4本連続で取られ、6-6に。互いにレシーブ時に得点する展開が続くが、8-9木原のサーブで、木原がまたしても伸びる巻き込みサーブを出し、ドゥがレシーブミス。このまま8-11で第3ゲームを失い、後がなくなる。
第4ゲームは木原のバックハンドミートが冴える。さらに回り込みフォアハンドも決まり2-6と離される。しかし今日のドゥはとにかく落ち着いている。点差が離れてもプレーを変えず9-10まで追いつく。ここで木原がまたしても伸びるサーブを出したが、これを待っていたドゥは丁寧に木原のバックへレシーブ。ここからバック対バックの激しいラリーとなったが、最後木原に軍配が上がり9-11で第4ゲームを落とした。
残念な結果ながら、世界トップランカーの実力を見せたドゥ。次戦では更に調子を取り戻して、チームに勝利をもたらしてほしい。
第3マッチはウェイ ウェンション vs 長﨑 美柚。
第2マッチに続き、前日の vs 日本生命レッドエルフ 早田 ひなと同じサウスポーに相対することとなった。早田戦はストレート負けながらも、内容の良かったウェイ。長崎戦も期待がかかったが、まさかの一方的な展開に。
第1ゲーム、いきなりサービスエースを2本取られると、一気に0-6まで行ってしまう。このまま3-11で第1ゲームを落とすと、第2ゲームも長崎を止められず、またしても3-11。
第3ゲーム、ウェイは疲れもあるのか、調子が出ず、ミスをすると顔を歪める。
どうにか粘って5-4とリードするも一瞬、長崎の猛攻は止まず、第3ゲームを6-11で落とした。
前日の早田戦、今日の第1試合のダブルスのパフォーマンスが悪くなかっただけに驚きの結果となったが、世界選手権を控えた長崎のパフォーマンスが素晴らしかった。
第4マッチは田村 美佳 vs 平野 美宇。
田村は昨日に続き、チームの敗退が決まった場面での登場。難しい場面ながら、東京五輪代表の平野にもバックへのロングサーブから真っ向勝負を挑んだ。しかし、球のスピード、回転量、技の多彩さと五輪代表に力差を見せつけられ、2ゲーム連続で1-11。
第3ゲームは好ラリーも随所に見せたが、6-11で敗れた。
日本生命レッドエルフの森 さくら、木下アビエル神奈川の平野 美宇と、格上の選手と2日連続で戦い、経験値を積んだ田村。次戦ではさらに成長した姿を見せたい。
2日連続で0-4負けという悔しい結果に終わった京都カグヤライズだが、試合内容自体は悪くない。
特に第1マッチ、第2マッチは勝利のチャンスがあった。
次戦は10月8日、アクシオン福岡での九州アスティーダ戦。カグヤライズはなんとしても開幕戦の借りを返し、初勝利を手にしたい。
今は昔、日出ずる国にシロートアカデミーの翁といふ者ありけり。スウェーデンのワルドナーやパーソンといふ卓球のスーパースターに憧れけり。憧れが憧れのまま終わりけり。いとあはれ。京都の池袋社長にいざなわれ、球を打たずにキーボードを打ち始めけり。白星となるや、黒星となるや、カグヤライズの星取物語、始まり始まり。
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